「大きな機械ですね。中にベルトが往来しているみたいですけど・・・。」
この機械は熱乾燥機といいます。
タレをかけたばかりの豆は、まだタレが馴染んでいない状態なので、この機械を通すことで水分を蒸発させ馴染ませるわけです。今は珍々豆がながれていますね。 機械の中は90~100℃の熱風が送り込まれています。約8分ほどで豆がベルト上で往来すると、タレが表面の生地に馴染んで、ある程度乾いた状態で機械から出てきます。
「ある程度ですか・・・」
ええ。機械から出てきたところでは、まだ完全に乾燥した状態ではありません。だいたいの水分は飛んでいるものの、まだこの時点ではベタベタした状態です。タレはかけたときよりも粘着力が増して、そのため豆同士がくっつきあって団子状態です。それを冷却してほぐす作業を、こちらのコンベアで行っています。ちゃんとほぐさずに保管用のケースに入れてしまうと、そのまま固まってしまって雷おこしのようになってしまうんですよ。
「これは、ほぐす作業なんですか・・・。手作業なんですね」
これを機械でやると加減ができませんから、生地の部分が割れてしまったり、またちゃんとほぐれなかったりするんです。特に割れてしまうと商品価値がなくなってしまいますからね、大問題です。ですから昔から変わらず手作業で行っています。
「デリケートな作業なんですね。」
ここでは固まった豆をほぐすだけではなく、焦げたものなどの不良や異物の除去作業も兼ねてやっています。十分にチェックを繰り返し、注意して作業を実施してはおりますが、万が一という事もありますので。金属の異物については金属探知機を設置して機械的に行っています。
「味付けたら終わりなのかなと思ってました。ちなみに、一日中この姿勢で疲れませんか?」
正直、腰にきますね。(笑)